「恐れないで生きる者になる」  05.01.02
                       マタイ2:1〜12

 東方から来た占星術の学者たちは、イエスさまがどのような方で
あるかを見抜きました。彼らは、自分たちの贈り物を通して、次の
ことを明らかにしました。

 @<黄金を受けるにふさわしい方> 黄金は、王にこそふさわしい
ものです。黄金をささげる学者たちは、「イエスさまこそが自分の王であり、
自分の人生はイエスさまに支配していただく」との告白をしています。
 自分の王は自分だ。自分の人生は自分で責任をもって進めていく。
それが一番よい。そのように考える人が多いと思います。しかし、聖書は
「人が王となるところで事うまく進まなかった」との歴史を記します。
人間は、自分のことを正しく治め、支配することはできません。自分を
支配できないでいるうちに、かえって別のものに支配されてしまうことが
起こります。他者の目や周囲の価値観、時代の風潮などに支配されて
しまいます。真の王をもてないでいる人は、安定した生き方になって
いきません。星を調べ、自分を支配する運命のような力を研究していた
学者たちは、真の王を求めていたのでしょう。そして、彼らは、真の王と
出会いました。「あなたもイエスさまを王として生きよう」との呼びかけが
響いています。

 A<乳香のふさわしい方> 乳香は、祭司が礼拝で使うものです。
イエスさまは、祭司として神さまと私たちを結びつけてくださる方です。
ところが、それを妨げる罪が人間にはあります。神を愛せず、人を愛せず、
神さまとの結びつきをもてないときには、人は平安になれず、健やかな
生き方ができません。

 B<没薬のふさわしい方> 聖書では、没薬は十字架の死と結びついて
います(ヨハネ19:39)。イエスさまは、十字架によって罪を取り除き、私たちと
神さまと結びつけてくださる方です。そんなイエスさまのいて下さることを、
クリスマスには思い起こします。

 学者たちがそうであったように、真の王、真の祭司と出会った
私たちは、もう残忍なヘロデを恐れません。ヘロデ(悪意)に従って
生きる事からも解放されます。